校長室だより
第86回 卒業証書授与式を挙行しました!
2/22(土)、第86回 卒業証書授与式を厳かに執り行いました。
厳粛な式、終了後の卒業生の晴れやかな様子を写真とともに紹介します。
【校長式辞】
陽射しがすっかり明るくなり、春の訪れが感じられる今日の佳き日に、多数のご来賓並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、ここに星翔高等学校、第八十六回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員・在校生にとりましても大きな喜びでございます。ご臨席いただきました皆様に、心よりお礼申しあげます。
ただいま卒業証書を授与しました卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。社会へと踏み出す人、進学の道を選ぶ人、それぞれが新たな一歩を踏み出そうとしていることと思います。また、お子様を支えてこられた保護者やご家族の皆様におかれましては、感慨もひとしおのこととお察しし、改めてお祝い申しあげます。
さて、卒業生の皆さん、星翔高校の三年間での生活はどのようなものだったでしょうか。
不安と期待が入り混じる桜の下で迎えた入学式、体育大会や星翔祭、修学旅行、部活動、進路決定のための試験や資格取得への挑戦。さまざまな思い出が駆け巡っていると思います。
この三年間、社会は大きく変化しました。国内では能登半島地震など自然災害が相次ぎ、世界に目を向ければ、ロシアによるウクライナ侵攻、また、イスラエル・ガザ戦争に象徴されるように国際情勢の不安定さが増しています。そんな中でも、皆さんは家族や先生、友人の支えを受けながら今日の日を迎えました。この節目に、支えてくれた人々への感謝を忘れず、今までの自分を振り返る機会としてほしいと思います。
ここで、皆さんが卒業するにあたり、二つの言葉を贈ります。
一つ目は、「鈍行列車でいいから」です。皆さんは今、社会へ向かう列車に乗り込もうとしています。列車には、目的地まで短い時間で行ける特急や急行から、各駅停車、いわゆる鈍行まであります。
詩人の杉山平一さんの詩に「通過」という作品があります。
「急行に乗って駅を通過するとき/ベンチに腰かけている人がチラリと見える/その人を私のように思う」というたった3行の短い詩です。
作者は自分の人生は急行ではなく鈍行列車のようなものだという感慨をもっているのだろうと推測されます。脚本家の山田太一さんは、この詩を紹介しながら「各駅停車の駅にいる人が、豊かでかっこよく見える」、『マイナスとみられることが実はしばしば「人間を潤している」』と語っています。
急ぎすぎると見えない景色があり、焦らず一歩一歩進むことで得られるものがあります。皆さんも、周囲と比べることなく、自分のペースで確実に歩んでもらいたいと思います。
二つ目は、「社会的マナーを身につけてほしい」ということです。私は、「挨拶をきちんとしましょう、遅刻をしないように」など「当たり前のことが当たり前にできるように」なって欲しいと繰り返し言ってきました。それを「ABCDの法則」として伝えてきました。
A(当たり前のことを)B(馬鹿にせず)C(ちゃんとできる人)が、本当にD(できる人)です。
「挨拶をする」「時間を守る」といった基本的なマナーは、社会に出てこそ大切になります。どんなに優れた能力があっても、基本的なマナーができなければ信頼を得ることはできません。このABCDの法則を心に留め、誠実に行動してください。
以上、二つの言葉をはなむけといたします。
最後になりましたが、本日ご臨席いただきましたご来賓の皆様、保護者の皆様に、重ねてお礼を申しあげますとともに、三年間にわたって学校に賜りましたご理解とご協力に深く感謝いたします。
卒業生の皆さん、どうか元気で、一歩一歩確実に前進してください。皆さんの未来が希望に満ちたものであることを信じ、ご多幸をお祈りして式辞といたします。
令和七年二月二十二日
星翔高等学校
校長 辻井 安喜
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卒業証書授与
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校長式辞
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理事長祝辞
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在校生送辞
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卒業生答辞
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保護者会 卒業記念品贈呈
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