第85回 卒業証書授与式を挙行しました!


 昨日と打って変わって、柔らかい陽光が降る中、本日(2/24)、第85回卒業証書授与式を挙行しました。

 

【校長式辞】

 
 冬の寒さも和らぎ始め、吹く風にも春の気配が感じられる今日の佳き日に、多数のご来賓、保護者の皆様のご出席を賜り、第八十五回卒業証書授与式を、盛大に行うことができますことを心より感謝申しあげます。
 卒業生の皆さん、卒業おめでとう。社会人として活躍する道を選択した人、進学して学問の道を究めようとする人、今さまざまな道へ、第一歩を踏み出そうと皆さんはそれぞれの感慨に浸っていると思います。


 また、今日まで、陰に日向に、いろいろと心を痛められ、ここまで育ててこられた保護者やご家族の方々のお気持ちは、如何なものであったでしょうか。思いひとしおのものがあるとお察しいたし、改めてお祝い申しあげます。


 さて、卒業生の皆さん、星翔高校の三年間の生活はどのようなものだったでしょうか。期待と不安が入り混じる桜の下での入学式から早三年、在学中は、楽しいこと、良いことばかりでなく、つらかったこと、悩んだこともたくさんあったと思います。

 

 特に、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うさまざまな教育活動の中止、制約、縮小は、皆さんが中学校3年生の時に始まり、昨年の5月まで続きました。パンデミックは、皆さんの星翔高校での生活に大きな影を落としましたが、ご家族、先生、友人など多くの方々の支えによって、皆さんは、学習、部活動、生徒会活動、学校行事など、それぞれの場所で精一杯努力し、今日の日を迎えることができました。
 二百一人めいめいの学校生活へのさまざまな感慨が胸に浮かぶと思いますが、この星翔高校で共に過ごし、成長してきた事実を忘れないで欲しいと思います。


 さて、今日は、卒業していく皆さんに対して二つのことをお話しし、はなむけの言葉としたいと思います。


 一つ目です。
 三年前の入学式でも、そしてその後の始業式、終業式でも繰り返し伝えているABCDの規則の実践です。ABCDの規則とは、A(当たり前のことを)B(馬鹿にせず)C(ちゃんとできる人)がほんとうにD(できる人)です。皆さんは、日々の学習はもちろんのこと、資格取得、部活動等において、このABCDの規則を実践し、大きな成果をあげてくれました。
 あたりまえのことをあたりまえに積み重ね実行する「平凡な営み」 によって身につく底力で、道は開けるのです。
 卒業後、それぞれが置かれた場所で、さまざまな壁にぶつかるときがあると思いますが、この「平凡な営み」によって培われる底力で、乗り越えて欲しいと願っています。


 二つ目です。
 比叡山天台宗の僧侶で、約7年間かけて4万キロを歩くなどの荒行「千日回峰行」を二度成し遂げた酒井雄哉・大阿闍梨の言葉「一日が一生、と思って生きる」を紹介したいと思います。最近、その著書「一日一生」を読んで、大変、感銘を受け、是非、今日、皆さんに伝えたいと思いました。こんなことをおっしゃっています。
 何も変わらないようにみえても、自分自身はいつもいつも新しくなっている。毎日毎日生まれ変わっているんだよ。一日だって同じ日はないしな。一日が一生、だな。今日失敗したからって、へなへなすることない、落ち込むこともない、明日はまた新しい人生が生まれてくるじゃない。それには、今日を大切にしなかったら、明日はありませんよということでもある。今が一番大切だってことだよ。今自分がやっていることを一生懸命、忠実にやることが一番いいんじゃないかな。


 以上、二つの話をはなむけの言葉とします。
 最後になりましたが、本日、卒業生を祝し、ご列席いただきましたご来賓の皆様、保護者の皆様に重ねてお礼を申しあげますとともに、この三年間、本校の教育に多大なるご理解とご協力を賜りましたことを全教職員を代表し、あらためて厚くお礼申しあげます。ほんとうにありがとうございました。
 卒業生の皆さん、お別れです。体に気をつけて、それぞれの道を、目標に向かって一歩ずつ、周囲とよい人間関係を築きながら前進してください。君たちの限りない発展と今後の活躍をお祈りして、式辞といたします。


令和六年二月二十四日
星翔高等学校
校長 辻井 安喜
 

 

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