3学期始業式を行いました!

1月9日(火)、3学期始業式を行いました。

 

【校長講話】
 みなさん、おはようございます。
 3学期始業式を迎えることができました。年が明けて、9日目になりますが、改めまして、明けましておめでとうございます。
 新年早々、大きな災害、事故が起こり、波乱の辰年の幕開けとなりました。
 最大震度7、M7.6という大きな地震が起こった能登半島では、いまだに被害の全容が見えず、物資を届けるのが難しい孤立状態の集落もあり、この寒さの中、2万8千人余りの方々が厳しい避難生活を送っています。今朝の新聞紙面では、死者168人、安否不明が323名と報道されています。心からお悔やみとお見舞いを申しあげます。一刻も早く生活再建が進むことを祈るばかりです。
 世界の地震の1割が日本で起きるといわれています。日本列島は地震の巣であり、特に、M8~9の南海トラフ地震の発生確率は今後30年で70~80%と予想され、関西でも、いつ大きな揺れに見舞われてもおかしくないことを、改めて認識して欲しいと思います。

 

 さて、今日は、年度の最終区切りである3学期を迎えるにあたり、二つのことをお話ししたいと思います。
 

 私はラジオを聞くのが好きなのですが、1月2日の早朝、4時過ぎに目が覚め、ラジオのスイッチを入れると、精神科医であり、NPO法人「地球ステージ」代表理事の桑山紀彦さんのお話が聞こえてきました。
 桑山さんは、世界各地の紛争地で、国際協力、医療支援を続けて来た人で、現在、紛争が激化しているパレスチナ自治区ガザ地区にも事務所をもっておられます。


 一つ目は、この桑山さんのお話の中で、理屈ではなく直感的に私の心に響いた言葉です。


 「正義の反対は悪ではなくもう一つの正義」であるという言葉です。


 「正義の反対が悪であれば皆でダメだと言えるが、正義の反対はもう一つの正義であるので、彼らにも彼らのもう一つの正義がある。例えばガザにしてもパレスチナ側の正義、イスラエル側の正義がつばぜり合いをしている。どちらかが悪であれば、多分国際世論が動くが、人のエゴによって正義と正義がつばぜり合いしているので、相変わらず紛争は終わらない。
 相手が訴えている正義というものに少しでもいいから耳を傾けた時に、実はそういうことも言っているのか、自分と同じようなことを言っているのかもしれない。そんな理解が得られるかもしれない。」とおっしゃていました。

 「相手の訴えていることにしっかり耳を傾けること」がなぜ大切なのか、「正義の反対は悪ではなくもう一つの正義である」という言葉が、ああそういうことなんだと私にストンとわからせてくれました。人との付き合い方の大きなヒントになると思いますので、心に留めてほしいと思います。


 翻って、二つ目は非常に具体的な話です。3学期の始めに校長として、毎年言っていますが、皆さんに是非とも伝えておかなければならないことです。


 3年生の皆さん。年が明けて、実質の授業日が5日で、卒業までほんとうにわずかとなりました。多くの人は進路が決まっているようですが、これから共通テストや一般入試に挑戦する人も一定数います。準備してきたことを最大限発揮できるようコンディションを整え、臨んでください。一方、進路が決定している人は、卒業までの時間を無為に過ごすことなく、それぞれの進路先に応じた準備を進めてほしいと思います。


 1,2年生の皆さん。学年末考査を除いた実質の授業日は、それぞれ21日、24日しかありません。特に1、2学期の成績が不振であった人にとって、この短い3学期の過ごし方で、進級できるかどうかが決まります。
 きちんと進級するには、どのような学校生活を送ればよいのか。またかと思うかもしれませんが、いつものABCDの規則です。


 A:当たり前のことを、B:馬鹿にせず、C:ちゃんとできる人がほんとうに、D:できる人 を実践するということです。

 休まず、遅刻をせず、授業をしっかり聞き、提出物はしっかり出すなど当たり前のことを愚直にやり切り、全員が進級・卒業できるよう、この短い3学期、学校で送る時間を大切にしてください。

 以上、3学期始めの校長からのメッセージとします。
 

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