第84回 卒業証書授与式を挙行しました!

 本日(2/25)、春を感じさせる好天の下、第84回卒業式を挙行しました。今年は、3年ぶりにご来賓にも参列いただきました。

 

【校長式辞】

 三年前に皆さんを満開の花の下迎えた校門の桜も芽吹き始め、春の息吹を感じさせる今日のよき日に、多数のご来賓、保護者の皆様のご出席を賜り、第八十四回卒業証書授与式を、盛大に行うことができますことを心より感謝申しあげます。
 ただいま卒業証書を授与しました百九十名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。


 ご列席の保護者の皆様方、お子様を育て、今日まで、支えてこられ、晴れやかな旅立ちを前に、感慨もひとしおのことと拝察いたします。三年間なにかと気苦労が多かったと思いますが、本日このように立派に卒業されました。心からお慶び申しあげます。
 卒業生の皆さん、星翔高校の三年間の生活はどのようなものだったでしょうか。


 光陰矢の如しと申します。入学してから早三年、在学中は、楽しいこと、良いことばかりでなく、つらかったこと、悩んだこともたくさんあったと思います。それらを乗り越えての卒業です。今、皆さんはいろいろなことが思い出されて、感無量の思いであろうと思います。
 特に、誰もが想像していなかった新型コロナウイルス感染症拡大に伴う3カ月に及んだ臨時休業のため、皆さんは高校生活のスタートが6月になるというハンディキャップを背負いました。また、体育大会、星翔祭などの行事については中止や縮小実施、そして高校生活の一大イベントである修学旅行は中止を余儀なくされました。

 パンデミックは、皆さんの高校生活に大きな影を落としましたが、ご家族、先生、友人など多くの方々の支えによって、皆さんは、その困難を乗り越え、日々勉学や部活動に励み、今日の日を迎えることができました。

 今日は、勉強に部活動・資格取得等に一生懸命努力した人も、ほどほどに三年間を送った人も、また、途中で学校をやめたくなり、思いとどまった人もめでたく三年間の課程を終えて卒業です。百九十人めいめいの学校生活へのさまざまな感慨が胸に浮かぶと思いますが、この星翔高校で共に笑い共に苦しみ成長してきた事実を忘れないでください。


 さて、今日は、皆さんの卒業にあたり、二つのことをお話して、はなむけの言葉としたいと思います。


 一つ目です。三年前の入学式で私は、ABCDの規則を日々、実践して欲しいとお願いしました。ABCDの規則とは、A(当たり前のことを)B(馬鹿にせず)C(ちゃんとできる人)がほんとうにD(できる人)です。その後の始業式や終業式など機会があるごとに、「当たり前のことをしっかりやり続ける」ことを繰り返えし伝えてきました。皆さんの多くが日々の学習はもちろんのこと、資格取得、クラブ活動等において、このABCDの規則を実践し、大きな成果をあげてくれました。日米の野球界で大活躍したイチロー選手は「いま小さなことを多く積み重ねることが、とんでもないところにいくただ一つの道なんだと感じている」と言っています。
 あたりまえのことをあたりまえに積み重ね実行する「平凡な営み」によって身につく底力で、道は開けるのです。就職、進学と新しい世界、環境に巣立っていく皆さん、さまざまな壁にぶつかるときもあると思いますが、この「平凡な営み」によって培われる底力で、乗り越えてください。


 二つ目です。星翔高校の卒業生として自信と誇り、そして自覚と使命感をもって、それぞれの道を歩んでください。
 本校は、皆さんもご存じのとおり、昭和十三年に開校した浪速工学校から数えると、創立八十六年目を迎えた伝統ある総合学園です。これまでに二万四千人を超える卒業生が、本校を巣立ちました。本日、卒業する皆さんはその一員に加わることになります。
 海外で勤務するためのビザ申請に必要な英語訳の卒業証明書を、私がサインして、多い年では十通以上発行しています。そのことに象徴されるように星翔高校、その前身の浪速工業高校の卒業生は、国内はもとより世界中で活躍しています。国際社会の動きにも深い関心をもつ人間に成長し、高い志を持って、世界中で活躍する先輩に続いて欲しいと願っています。


 以上、二つのことをはなむけの言葉とします。
 終わりにあたり、本日、卒業生を祝し、ご列席いただきましたご来賓の皆様、保護者の皆様に重ねてお礼を申しあげますとともに、この三年間、本校の教育に多大なるご理解とご協力を賜りましたことを全教職員を代表し、あらためて厚くお礼申しあげます。ほんとうにありがとうございました。


 卒業生の皆さん、元気で一歩一歩確実に前進してください。皆さんの前途が洋々たるものであることを信じ、将来のご多幸をお祈りして式辞といたします。


令和五年二月二十五日
星翔高等学校
校長 辻井 安喜
 

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