3学期始業式を行いました
【校長挨拶】
みなさん、おはようございます。
年が明けて、早、1週間が経ちましたが、改めまして、新年あけましておめでとうございます。
冬休み中、事故もなく、このように一同に会することができたことを大変嬉しく思います。ただ、今日は、兵庫県に暴風警報が発令されており、兵庫在住の生徒が出席できないのが残念です。
2学期終業式では、1年を振り返り、災害が多い年であったこと、また、明るいニュースには、吹田市出身の吉野さんがノーベル化学賞を受賞されたことなどを話しました。その1年の振り返りの中で、もう一つ、触れたいことがあったのですが、今日の始業式の話題にとっておきました。
私自身、昨年1年では、最も残念に思い、心を痛めた出来事です。
昨年12月4日にアフガニスタンで医師の中村哲さんが銃撃され、亡くなったことです。盛んに報道されましたので、記憶に新しいと思います。みなさん、中村さんがどのような方か知っていますか?
アフガニスタンで30年以上にわたって、人道支援を続けてきたNGO「ペシャワール会」の現地代表で、100の診療所よりも1本の用水路と、医師でありながら、自ら重機を操り、用水路の建設に取り組んでこられた方です。
作家の高村薫さんが連載している週刊誌の記事で中村さんについて、次のような記述をしています。
「アフガニスタン東部で狙撃された中村哲氏の訃報には、ただただ悄然とするほかはなかった。貧困とテロの蔓延する国で、現地のために半生をささげた人の最期がこれかと思うと、その虚しさは、遠い日本で安穏としてきた自分自身への怒りになって返ってくる。」
まさに私の思いを代弁してくれている言葉だと心に残りました。
その中村哲さんが、生前よく口にしていた言葉が「一隅を照らす」です。天台宗を開いた最澄の言葉で、「自分が今いる場所で最前を尽くすことが、隣人や、世界をよくする、社会全体が明るく照らされることに通じる」という意味合いの言葉です。恥ずかしい話ですが、中村哲さんの訃報を聞くまでは、私自身、この言葉についてほとんど理解していませんでした。中村さんの無私の私利私欲を求めない行動を通じて発せられた言葉として、今、胸にすとんと落ちています。
中村さんのやってきたようなことは誰もができることではありませんが、みなさんそれぞれが、照らすことのできる一隅を見つけて欲しいと思います。
さて、話変わり、最後になります。
1月の22日から願書の受付が始まり、2月10、11日の入試を迎えます。みなさんそれぞれ本校を受験する前の気持ちを思い出してください。受験生が本校に来て、廊下や階段を歩き、みなさんの使っている「教室」で「机」で受験するのです。受験生が気持ちよく試験を受けられるよう、気持ちのよい学校・教室・机にしましょう。今日から、さらに意識して、教室、机等を丁寧に使用してください。
さあ、明日から授業が始まります。みなさん全員が、いつものABCDの規則を心がけ、卒業、進級してくれることを期待して、3学期の始業式の挨拶とします。
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